読んだ見た感じた笑った!ことをつれつれと。
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10/18
森へ入る
春から夏にかけての記憶があやふやなほど
精神的にへとへとに疲れた私たちは
とにかく気持ちを落ち着けようと、森に入ることにしたのでした。

small pond


なんて、物語のように始めてみましたが。
つまりは樹々の香りに包まれたくて
長野県飯田市にある高原に行ってきました。

そこにあるのは、こぎれいなコテージと、ほどよく人の手が入った森。
朝食のテーブルから頭の赤いキツツキがらせんを描きながら樹をつつくのが見えたり、黄緑とオレンジと濃い緑とが入り混じったカラフルなブナの森で寝そべって鳥の声を聞いたり、信じられないほどの星空を寒い寒いと言いながら見上げたり。
そしてどこにいても感じる樹々の力強い香り。

beech trees


なんだろう、この村。何かが決定的に違う。
なんだかまるで、外国にいるような雰囲気。と思っていたら
コテージのスタッフと話してわかった。
村に看板が、ない。
田舎に行くと必ずと言っていいほど目にする、パチンコ屋や怪しいホテルや消費者金融やゴルフ場のうるさい看板が、ひとつもないのだ。
それは勿論偶然なんかではなく、看板のない風景を守ろうと、何年もかけて運動してきた人たちがいるらしい。
何げなく目に飛び込んでくる、別に知りたくもない情報が
どれだけ心を疲れさせるのか、なんてことにつくづく気付かされる。
例えばイギリスの田園風景やオーストリアの森や、
そういったものを「いいわねぇ」とはるばる出かけて行って感動していたわけだけれど、この村の風景も決して負けてはいない。
看板がない、それだけで。
絵本をぺラリとめくったその風景に入ってしまったかのよう。

village


ターミナルセンターでもらった「てくてくマップ」を持って
森から村からくまなく散歩して歩いて
蓮の畑にいるおじさんと話して、「持って行くかい」なんて
素敵なオブジェになりそうな蓮をもらって。

心からいろいろなことにホッとする。

次はぜひ冬に来てくださいね、
この辺の雪の景色は、観る価値があると思いますよ
と、さわやかに見送りをされて
次は松本へ向かいました。
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